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母親が子どもの親権を取れないケースとは?親権決定の判断基準とは

公開日:2022/07/15   最終更新日:2022/07/19


子どものいる夫婦が離婚をする際には、やはり親権が大きな悩みの種となるのではないでしょうか。「母親が親権を持てないこともある」という話を聞いて、不安に思っている方もいるかもしれません。今回はそんな方に向けてのお話です。親権を取りたいと考えている場合は、ぜひ記事を参考にしながら、今後の対応についても検討してみてくださいね。

母親が親権を取れないケースもある

ここではまず、どんなときに母親が子どもの親権を持てない可能性があるのか、確認しましょう。最初に挙げられるのは、母親による虐待、あるいはネグレクトなどが認められるケースです。この虐待には身体的なものだけでなく、暴言を吐いたり無視したりといったような精神的なものも当然含まれます。母親が病気で、育児に耐えることができないという判断がされる場合も同様です。

ただし、精神疾患などがあったとしても、ある程度の育児ができる場合は親権を持てるかもしれません。また、父親側により子どもの監督、保護にあたっている実績があるときにも、希望が叶えられない可能性は高くなります。育児を任せっぱなしにしている場合は、注意が必要かもしれません。もちろん、子どもの意思も反映されることがあります。

そのほか、母親にとって有利に働かないこととしては、“離婚時に子どもが父親と一緒に生活をしている”という状況が挙げられます。これらに該当する場合は父親が親権を獲得することもあるので、しっかりと意識しておくようにしましょう。

親権が決まる判断基準とは

それでは次に、具体的にどのようなことが判断基準になるのか、詳しく見ていきましょう。覚えておかなければならないのは、子どもの福祉が重視されるということです。父親と暮らす、母親と暮らす、どちらが子どもにとって幸福なのかの判断がされるというわけですね。

まずポイントとなるのは監護の実績とその能力についてです。どちらが子どもにとって必要なことをしてきたのか、それに耐え得るだけの力があるのか、といったことが考えられます。継続性も監護においては大切で、離婚をするまでに一緒に生活をしていたかどうかも考えられることがあります。これは、子どもにとって親子関係の変更が悪影響となる可能性があるためです。

兄弟がいる場合については、離れ離れにならないよう配慮がされます。子どもが一定の年齢に達しているときには意思も尊重されるので、母親が親権取得を望んでいても叶わないことがあるでしょう。また、心理的な結びつきの強さも、判断の基準となります。共働き家庭の場合は、実際に子どもの世話をしている時間が長いほうが有利になるかもしれませんね。

加えて、離婚後の面会交流に寛容であるかどうかも、子どもの気持ちを尊重できるかにつながるので重視されることを覚えておきましょう。そのほか、育児のサポート体制が整っているかなども判断の材料になります。近くに祖父母や兄弟がいる、なども相手を有利にする条件になり得ることについては、注意を払っておくようにしましょう。

親権の取得に経済力や離婚原因は影響する?

親権の取得においては「やっぱり経済力が必要なのでは…」と考える方も多いかもしれません。しかし、経済力については問題とならないことが多いので安心してください。ただし、多くの借金を抱えていたり、浪費癖があったりする場合には別です。同じように、離婚原因が自分の浮気である場合にも「不利になるのでは…」と心配する方が多いことでしょう。

しかし、こちらもほとんど影響することがありません。もちろん、子どもに悪影響を及ぼしている場合は別です。夜に子どもを1人にしながら浮気相手に会っていた、などの事実があるときには不適格の判断がされることも理解しておきましょう。

子どもを連れて別居するときの注意点

離婚が成立する前には、子どもを連れて別居している方も多いです。しかし、これにもいくつかの注意点が存在するので、これから行動しようとしている方はぜひ知っておくようにしてください。

まず、相手に同意をとらずに子どもを連れていくことは、合意なき連れ去りにあたり違法となることを覚えておきましょう。親権を求める気持ちだけで行動してしまうことには危険があります。

また、別居をする前にはあらかじめ子どもの意思を確認しておくようにしてください。自分と一緒に暮らしてほしい気持ちがあったとしても、意思の尊重は大切です。加えて、離婚が成立するまでの間は婚姻費用の請求ができることも知っておきましょう。自分が相手より収入が少ない場合には、忘れずに請求するようにしたいですね。

 

離婚にまつわる親権について、理解を深めることができたのではないでしょうか。親権を取りたいと希望する場合には、今回記事で解説したことも参考にしてみてください。もちろん、問題がこじれているときには、弁護士にサポートをお願いすることも有効です。法律事務所は東京にもたくさん存在しているため、離婚問題に強いところを選んで依頼をしてみましょう。自分に合う弁護士に出会うためには、比較や検討も重要になりますよ。

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