養育費が支払われない!養育費未払いの対処法と予防策をご紹介!
離婚時に養育費の取り決めを行ったにもかかわらず、支払われない場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。養育費が支払われないときの対処法について紹介するので参考にしてください。また、養育費の未払いを防ぐための予防策についても紹介します。事前に対処法や予防策をしっかり把握しておくことが大切です。
養育費が支払われないときの対処法
離婚時に養育費が支払われないときにはどうしたらよいのでしょうか。具体的な対処法について説明します。
相手に連絡する
養育費が支払われないときには、まず相手に連絡をしましょう。いきなり裁判所から通知がいくなどすると相手も驚いてしまったり、態度が変わってしまったりすることが考えられます。トラブルを避けるためには、まずは自分で連絡をしたという証拠を残すことをおすすめします。
証拠を残すためには電話よりもメールで連絡したほうがよいでしょう。連絡する際には、できるだけ感情的になる文面は避けることが重要です。未払いの金額がある、支払期限が過ぎている、お金が支払われないなどの場合の対処法を明確に記載しましょう。
履行勧告、履行命令
履行勧告と履行命令は、家庭裁判所で利用できる制度です。家庭裁判所での調停や判決によって養育費の取り決めがされた場合のみ利用できます。履行勧告とは、養育費の未払いについて調査を行い、未払いが確認されたら支払うように催促する制度です。法的なものではありませんが、裁判所から直接連絡を受けることになるので効果はあります。
履行勧告をしても支払いがされず裁判所が適当であると認めたら、一定の期限を設けて支払いを命令することも可能です。この命令する制度が履行命令といいます。手続きは簡単にできる制度ですが、残念ながら確実に回収できるわけではありません。
強制執行
履行勧告や履行命令をしても効果がなければ、強制執行の手続きを検討しましょう。養育費に関しての強制執行力がある書面があれば、地方裁判所に申し立てて利用できます。強制執行力がある書面とは、判決や審判調書、調停調書、和解調書などがあります。これらの書面があれば手続きを行い、相手の財産や給与などを差し押さえられるのです。
家庭裁判所で調停を申し立てる
口約束しかしていない場合には裁判所での手続きができないのです。そのような場合には家庭裁判所での調停を検討しましょう。まずは自分で相手に連絡をして、それでも支払いがされなかった場合には調停を申し立てることができます。直接相手と顔を合わせることなく、第三者を挟んで話し合いを行います。調停が成立しなかった場合には、自動的に審判の手続きに進むことになるでしょう。
養育費未払いの請求は弁護士に依頼しよう
養育費の未払いが発生したときに請求する際には、弁護士に依頼しましょう。弁護士に依頼すると代わりに手紙を書いたり、電話して督促したりしてもらえるのです。
養育費の未払いに関しては、どのように対処するべきなのか慎重に判断しなくてはいけません。相手の職場が分かっていれば給与債権を差し押さえることが効果的です。しかし、相手が嫌がって仕事を止めてしまい差し押さえる給与がなくなってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、事前に交渉をして自主的な支払いをするようにしたり、履行勧告の手続きをしたりするなどの的確なアドバイスをすることもできるでしょう。弁護士の職権により銀行の支店名まで特定し、相手の財産を確認することも可能です。
養育費未払いを防ぐための予防策とは
離婚時に養育費の未払いを防ぐための予防策をどのようなものがあるのでしょうか。
公正証書を作っておく
債務名義がないと、一から家庭裁判所の手続きをしなくてはいけません。調停を申し立ててから調停期日までは1~2か月程度かかります。その後は、月に1回程度の調停期日が設けられるのです。そのため、債務名義を獲得するには何か月も必要になってしまいます。養育費が支払われず困っているのにもかかわらず、何か月もかけるのは大変でしょう。そうならないためにも、話し合いでしっかり合意できていても公正証書を作っておくことは大切なことです。
面会を認める
元夫や元妻に子どもを会わせたくないと考える人も多いでしょう。養育費未払いの原因として、子どもに会わせてもらえないのに養育費だけ払い続けることに不満を感じる人も多いようです。子どもの成長を見守ることで養育費を払う気持ちになるのです。そのため、虐待などが離婚原因でない限りは子どもとの面会交流を認めるとよいでしょう。子どもとのつながりを保っていた方が、養育費未払いを防げるのです。
まとめ
離婚時の養育費未払いの対処法と予防策について紹介しました。養育費が支払われない場合の対処法は状況によって対応の仕方が異なります。ご自身にとってより効果的な方法を複数ある中から選択しなくてはいけません。対処法について自分で判断することが難しい場合には、弁護士に相談するとよいでしょう。子どものためにもしっかりと対処し回収しなくてはいけません。事前に防ぐ予防法もあるので参考にしてみてください。