離婚の原因にもなる産後クライシスとは?乗り切る方法をご紹介!
子育て世代なら“産後クライシス”という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。産後クライシスが原因で離婚という選択をする夫婦も増えているのが現状です。この記事では、離婚の原因にもなる産後クライシスとはどのようなものなのか、またその対処法についても詳しく紹介します。
産後クライシスとは
そもそも産後クライシスとはどのようなものなのでしょうか。産後クライシスとは、産後2~3年の間に急激に夫婦関係が悪化してしまう現象で、最悪の場合離婚に発展してしまうこともあります。産後クライシスを引き起こす要因としては、出産によるホルモンバランスの変化や子ども中心となる生活の変化、育児へ不安などさまざまなものが挙げられます。
女性は、出産で受けたダメージも癒えぬままホルモンバランスが不安定な状態で、自分の食事や睡眠の時間もろくに取れずに赤ちゃんの世話をする生活が始まるのです。一方男性は、以前と同じように仕事に行き、比較的生活スタイルが変わるということは少ないのではないでしょうか。
このような状況で、妻のストレスやイライラは夫に向けられることが多くなり、夫は夫で常にイライラしている妻に接しづらくなってしまうのです。こうした状況が続くと、夫婦間の溝が深まり、修復不可能な事態に陥ってしまうケースもあります。
産後クライシスを乗り切る方法
産後クライシスは誰でも経験する可能性があるうえに、一時的なものと考えられているため、適切な対処法でその一時を乗り切れば、夫婦関係の修復は充分可能です。産後クライシスを乗り切る方法として、まずは妻側の対処法を紹介します。
はっきり気持ちを伝える
産後の夫婦関係の悪化を防ぐためには、夫とのコミュニケーションが大切です。日頃、自分が辛いと思っていることや不満を感じていること、自分でも感情がコントロールできないつらさ、子育てへの不安などをそのままはっきり伝えてみるとよいでしょう。夫も妻が不満に思っていることやつらいと思うことを把握できるので、具体的な行動を取れます。気持ちを理解してもらえるだけでも、ストレスやイライラの緩和につながるでしょう。
自分の時間をつくる
意思疎通のできない赤ちゃんと24時間生活をともにすることは大きなストレスにもなります。たまには両親や夫に子どもを任せてリフレッシュする時間をつくると、気持ちがだいぶ楽になるでしょう。家事代行やベビーシッターを依頼するのもおすすめです。
相談窓口を利用する
1人で悩みを抱え込んでしまっている場合は、誰かに相談してみるのもよいでしょう。家族や友人はもちろん、相談しづらい場合は自治体の相談窓口を利用するのも有効です。経験豊富な女性相談員に悩みを聞いてもらうことで、気持ちが楽になり、解決の糸口を見つけられる場合もあります。あまりにつらく、気分が落ち込んでしまうという場合には、カウンセリングを受けたり医療機関を頼ったりすることも視野に入れましょう。
産後クライシスの対処法
続いて、夫側がとるべき産後クライシスの対処法について見ていきましょう。
妻の変化を受け入れる
産後大きく変わってしまった妻の様子に戸惑う方も多いことでしょう。しかし、ホルモンバランスの変化や育児ストレスについて理解していれば、妻の変化を受け入れられます。知識があれば自分のとるべき行動や態度がおのずと見えてくるはずです。まずは受け入れる努力をしてみましょう。
子どもと2人きりで過ごす時間をつくる
妊娠中から母になる妻に対し、夫は生まれてからゆっくり父としての自覚を持つようになるといわれています。子どもをお風呂に入れる、散歩に連れ出すなど自分だけで子どもの世話をする時間をつくることも重要です。父としての自覚や責任、愛情を感じることができるだけでなく、日頃の妻の大変さを感じることもできるので、妻の求めている行動や態度が自然と取れるようになるでしょう。
離婚を検討したほうがよいケース
こうした努力を重ねても、産後クライシスによる離婚を避けられないケースも存在します。逆に離婚を検討したほうがよいケースもあるため、以下に紹介します。
夫が不倫している
夫婦関係の悪化により夫が不倫をするようになってしまうケースもあるのです。こうなったら離婚を検討したほうがよいでしょう。本気になってしまったら関係修復は難しいことが多いものです。
DVやモラハラがある
単なる関係の悪化ではなく、DVやモラハラがある場合は離婚を検討するべきでしょう。父親の暴力を見て育つことにより子どもの成長に影響が出たり、子どもへの虐待に発展したりする懸念もあるため、早めに決断したほうがよいでしょう。
夫が生活費を入れなくなる
夫が生活費を入れなくなった場合、結婚していても生活維持が難しいため、離婚に踏み切ってもよいでしょう。離婚して行政給付と養育費を確実にもらうほうが、健全に子育てができる場合もあります。
まとめ
今回は、産後クライシスとその対処法について紹介しました。適切な対処法で関係修復が可能なケースも多いので、まずは関係改善の努力をしてみてください。一方、離婚を検討したほうがよいケースも存在するため、そのような場合は離婚に詳しい弁護士に相談することも視野に入れておきましょう。