離婚したい?本気で検討する前に考え直したほうがいい場合とは
日本では統計上、毎年夫婦の3組に1組は離婚をしているといいます。現在進行形で、パートナーとの離婚を検討している人も大勢います。ここでは、本当に離婚をするのか決断する前にぜひ知っておいてほしい、離婚を考え直した方がいいケースにどういったものがあるのか紹介しましょう。
自分にも落ち度がある場合
離婚を考えなおしたほうがいいケースとしてまず挙げられるのは、自分にも原因が思い浮かぶケースです。「自分が家に帰らない日が多くパートナーとのコミュニケーションや性交渉を避けていたから、相手が不倫をした」「自分の攻撃的な言動をきっかけに、相手のモラハラやDVが始まった」など、自分のふるまいが相手の行動のきっかけになったと思い当たる場合は、自分の行動を改めることで夫婦関係を再構築できる可能性があります。
人を変えることは難しいですが、自分が変わることは人を変えることにつながります。恥ずかしがらずに言葉にして愛情を伝えたり、ハグをしたり、コミュニケーションが希薄になっていたのであれば、意識してコミュニケーション量を増やすことで夫婦関係を修復できることもあるようです。
ただ、モラハラやDVの加害者は「自分をイラつかせる相手が悪い」と相手に原因を置くことも多いです。そうしたケースで被害者側が「自分に落ち度がある」と考えてしまうのはマインドコントロールにあたります。自分に落ち度があるのかどうか、自分が変わることで改善に向かえそうかどうか、自分だけで判断できなければ家族や友人など信頼できる第三者に意見を聞いてみてもいいでしょう。離婚を決める前に自分にできることがあるか、一度考えてみてください。
妻が病気を抱えている場合
また、相手の行動の原因が病気である場合は、病気を治療することによって問題行動を改善することができる可能性があります。たとえば、恋愛依存症やセックス依存症によって不倫をやめられない人、買い物依存症やギャンブル依存症で浪費や借金をしてしまう人、精神的な病気によって性交渉に消極的になってしまっている人などです。
これらは病気によるものなので、ある意味本人の意思ではどうにもできないことです。依存症はやっかいですが、カウンセリングや通院で治療を行うこともできます。相手に対して愛情が残っているのであれば、病気が治るよう自分が協力することも検討することができるのではないでしょうか。依存症の治療は簡単ではありませんが、簡単でないからこそ誰かの支えが必要です。結婚式で「健やかなるときも、病めるときも」と誓った人は多いはずです。
一緒に結婚生活を送る中で病気になってしまった、病気になる前のパートナーに戻ってくれたら、また仲よくできると思えるのであれば、離婚ではなく病気を治療することについても検討してみてください。自分が病気になったことで、相手に迷惑をかけないために離婚を申し出る人もいますが、病気を理由に離婚するかどうかはどちらかが一方的に決めるのではなく、夫婦でしっかり話し合ってお互いが納得することが大切です。
小さな子どもがいる場合
子どもにとって、両親の離婚は精神的に大きな負担となります。パートナーに対する愛情はなくても、子どもに対しては愛情があるという人も多いのではないでしょうか。パートナーが子どもに手をあげているようなケースはすぐに離婚したほうがいいです。また、パートナーとの不仲によってイライラして子どもに当たってしまう、家庭内の雰囲気が悪くなっているという場合は離婚したほうが子どもにとってもいいと判断できます。
ただ、そうでない場合は離婚するかどうか慎重に考えたほうがいいでしょう。子どもは両親のどちらに対しても愛着を持っていることが多く、どちらかと会えなくなることで情緒不安定になってしまうこともあります。離婚後、再婚しても新しいパートナーと子どもがうまくいかないというケースもよくあるうえ、そうしたケースは虐待にもつながりやすいです。小さい子どもの面倒を見ながらフルタイムで働くのも難しいため、子どもを引き取った側が経済的に困窮することもよくあります。
小さい子どもを引き取って離婚する場合は、子どもの世話を手伝ってくれる人がいるか、自活していく見立てがたっているかなど離婚後の生活をしっかりシミュレーションしてみてください。離婚によって子どもが寂しい思いをしたり、経済的な問題を抱えて習い事などやりたいことができなくなったりすることは、できる限り避けたいものです。子どもは自分で家庭環境を選ぶことができません。小さい子どもがいる家庭では、自分の都合だけではなく子どもを中心に離婚について考えてみてください。
今や離婚をすることはそれほど珍しいことではありません。離婚のハードルが低くなっているからこそ、離婚を決める前にしっかりと検討をしてください。離婚が本当に自分や、子どもがいる場合や子どもの人生にとってプラスに働くのか。一時の感情による離婚は後悔につながるケースも多いです。こちらで紹介した内容も参考に、一度冷静になって夫婦関係を修復できる可能性についても考えてみてください。