離婚したほうがいいのか…迷っているときの判断基準
結婚後、パートナーとの関係がうまくいかず離婚するべきか悩む方は多くいますが、当人同士だけでなく、それぞれの親族や子どもなども関わっていて、簡単に離婚に踏み切ることができないケースもあります。ここでは離婚するかどうか悩んでいる方の参考になる、離婚を判断する際のポイントを紹介します。
夫婦関係を修復できる可能性があるか
離婚を判断するポイントとして、まず夫婦関係を修復できる可能性がどのくらいあるのか考えてみましょう。離婚にはかなりのエネルギーが必要になるうえ、離婚することが必ずしも正解とは限りません。
もし、まだ関係を改善できる可能性があるのであれば、離婚しないに越したことはないのです。二人の関係性を修復できるかどうかは、夫婦の両方が問題に向き合い努力しなくてはいけません。離婚を考えている人は「相手に問題があるから離婚したい」と考えている人が多いと思いますが、人間関係は鏡といいます。
自分の言動を変えることで、相手にも変わってもらうことができそうか一度考えてみてください。夫婦関係を改善し継続していくうえで、自分は何も変えずに相手だけに条件を飲んでもらうのが難しいこともあります。その場合、自分も何かしらの譲歩をする必要があることも覚悟しておきましょう。
大前提として、夫婦関係を修復できるかはお互いが相手に愛情を持っているかどうかが重要です。日本人には日常的に言葉に出して愛情を伝える文化がないので、夫婦であっても相手が自分をどう思っているか実はよくわかっていないこともあります。
「相手はもう自分に対して愛情を持っていない」と感じていたとしても、それが勘違いである可能性もあります。普段言わないことを言うのは恥ずかしいかもしれませんが、お互いにどう思っているのかしっかりと話し合い愛情を確認できれば、問題が解決に向かうこともあるようです。
離婚するメリットとデメリットのどちらが大きいか
次に、離婚するメリットとデメリットを比べます。離婚をすることで得られるメリットにはどんなものがあるでしょうか。
まず、パートナーとうまくいかず毎日鬱々とした気持ちで過ごしていたのであれば、そういった状態から解放されてスッキリとした気分になります。パートナーが浮気を繰り返したり、ギャンブルや浪費癖があって家のお金を使い込んでいたりした場合、パートナーの行動にもう悩む必要がなくなります。
DVやモラハラの被害にあっていた場合は、そうした苦痛からも解放されるでしょう。束縛が激しく行動が制限されている人は、誰にも気兼ねすることなく行動できるようになります。離婚することで新しいことにチャレンジできるようになります。
また、離婚すれば再婚もできるでしょう。結婚していると、結婚した相手以外と関係を持つことは法に触れますが、離婚すればまた新たな恋人をつくることもできます。
次に離婚のデメリットについてです。
まずは経済的な問題が挙げられます。専業主婦やパートの場合、経済的にパートナーに依存している状態なので、離婚が経済的な困窮につながる可能性があります。慰謝料や養育費を取り決めていたとしても、きちんと支払われるとは限らないうえ、慰謝料や養育費を支払う側は長期間にわたって経済的な負担となるようです。
子どもがいる場合、両親の離婚は子どもにとって精神的に大きなダメージになります。離婚によって子どもとまったく会えなくなることもあります。夫婦関係が冷え切っていたとしても、子どもが小さい場合は離婚する時期についてよく考えたほうがいいでしょう。
離婚についての話し合いがうまくいかないと、調停や裁判になります。長い場合は決着までに2~3年かかるケースもあります。裁判で弁護士を雇う費用がかかったり、別居で新しい住まいを探すための初期費用は引っ越し代がかかったりとお金もかかるでしょう。
離婚を決める際は、こうしたメリットとデメリットを比較して慎重に決断してください。
離婚して後悔しないか
最後に考えてほしいことが、離婚して本当に後悔しないかどうかです。「離婚したい」という気持ちは一時的なものではないか、離婚することで人生がよい方向に向かうのか一度立ち止まって考えてみてください。
「結婚しているけれど、他に好きな人ができてしまった」という場合は、離婚したけれど結局新しい恋人とうまくいかなくなり「離婚しなければよかった」と後悔する人も多くいます。
子どもがいるのであれば、自分のことだけでなく子どもが幸せになるかどうかも重要です。もし離婚に対してまだ迷いがあるのであれば、いったん結論を出すのを保留して、もう少し時間をかけて考えてみたほうがいいでしょう。
今や3組に1組のカップルは離婚する時代で、昔と比べて離婚に対するハードルは低くなっています。DVの被害にあっている場合などはすぐに離婚をしたほうがいいですが、そうでないことも多くあります。離婚の原因は夫婦によってさまざまですが、こちらで紹介した内容も参考に、本当に離婚をするかどうかはよく考えて決めてください。