外国人との離婚は弁護士に相談すべき!弁護士の選び方をご紹介!
あなたの夫や妻が外国人で離婚に悩んでいるとすれば、早めに弁護士に相談することをおすすめします。国際離婚する場合、適用になる法律や制度が違うからこそ起こりうる問題への対応も求められるためです。今回は国際離婚によくあるトラブル例や弁護士に依頼するメリット、弁護士の選び方も紹介します。
よくある国際離婚の原因
国際結婚した夫婦は、どういったことが原因で離婚に至るのでしょうか。今回は「価値観の違い」「食文化の違い」「コミュニケーション不足」「金銭感覚」「母国に帰れない寂しさ」の5つについて紹介します。
価値観の違い
国際離婚する原因としてもっとも多いのが、価値観の違いです。日本人同士の結婚であっても、もともと他人同士の二人が一緒に暮らすというのはかなり大変。お互いの価値観の違いから、離婚に至るケースが多いです。それが外国人との国際結婚となれば、価値観どころの話ではありません。それぞれ生まれ育った国の文化や価値観は、考え方や生活スタイルに根付いています。お互いに歩み寄って、価値観を理解する努力ができず離婚に至る夫婦が多いです。
食文化の違い
食文化の違いも国際離婚に至る大きな原因の一つです。日本では当たり前に食べられているものが外国人には受け入れられない、またその反対もあり得るでしょう。また、宗教と生活との関わりが深い外国人には、食べてはいけない食べ物もあります。こういった食文化の違いにより受ける影響は、あまりいいものとはいえません。今まで自由に食べていた人にとって、食べたいものが食べられないストレスは、計り知れないものがあります。
コミュニケーション不足
コミュニケーション不足が原因で、国際離婚に至るケースも多いです。国際結婚となればまず「言葉の壁」が立ちはだかります。夫婦喧嘩をしたときや難しいテーマについて話し合うとき、言葉の壁はより強く感じられるでしょう。「うまく伝わらない」「違う意味合いで受け取られた」など、話し合うほどにストレスが溜まり、最終的にコミュニケーションを諦めてしまう夫婦も多いです。不自由なく話せる共通言語があれば、こういった問題にはならないかもしれませんが、そうでない場合はコミュニケーション不足が離婚の原因になり得ます。
金銭感覚
生まれ育った国が違えば、お金への価値観も違います。金銭感覚や、お金の使い方の違いが原因となり国際離婚に至るケースも多いです。夫婦間で問題になりそうなお金の問題といえば、たとえば貯蓄です。日本人は貯金好きな傾向にありますが、外国では必ずしもそうではありません。反対に海外で投資は一般的ですが、日本人には投資は怖いという感覚が根付いています。こういったお金に対する価値観や感覚の差が、夫婦間のすれ違いに発展します。
母国に帰れない寂しさ
国際結婚して日本を離れて生活する場合、家族や友人と過ごせる時間は限られます。日本から距離が近い、頻繁に帰国できる環境であればいいですが、日本に帰るにもお金と時間が必要。家族や友人に会えない寂しさが、大きなストレスになります。また、国際結婚すれば、当然その両親も外国人です。義理の両親や家族とうまくコミュニケーションがとれないことに悩み、誰にも相談できないまま、それが原因となって離婚する夫婦もいます。
国際離婚によくあるトラブル
離婚にトラブルはつきものですが、国際離婚も例外ではありません。国際離婚にありがちなトラブルを「法律」「名字」「親権」の3つ紹介します。
法律
国際離婚する際に、どちらの国の法律が適用になるかは重要な問題です。「日本国内で外国人配偶者と国際離婚する」「日本人配偶者は日本に、外国人配偶者は外国に居住している」場合は、日本の法律が適用になります。しかし「日本人配偶者と外国人配偶者ともに、母国とは異なる外国に居住している」場合は、居住国の法律が適用になります。その国で信頼できる人がいれば、事前に相談しておくといいかもしれません。
名字
日本人同士の離婚であれば、離婚と同時に旧姓に戻れます。しかし国際離婚の場合は、離婚後3か月以内に、市町村役場に届け出をしないと旧姓には戻れません。そのまま3か月を過ぎてしまうと、今度は裁判所へ氏の変更許可の申立を行う必要が出てきます。忘れないうちに、早めに手続きは済ませましょう。
親権
子どもの親権について争う場合、非常に重要になるのが子どもの国籍です。日本で生まれた子どもで、父母のいずれかが日本国籍を有していれば、子どもは日本国籍を有します。その場合は日本の法律のもとで、親権争いをします。しかし、子どもの国籍が両親とも異なる場合や長く居住している国があるか、二重国籍ではないかによっても適用になる法律は変わるため、容易に理解できる話ではありません。
国際離婚を弁護士に依頼するメリット
国際離婚をするにあたって弁護士に依頼するメリットは「離婚方法が分かる」「難しい手続きは任せられる」「外国の法律にも対応できる」の3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
離婚方法が分かる
信頼できる弁護士に依頼することで、離婚に向けた具体的な行動が取れるようになります。方法や手順など、具体的にアドバイスをくれるのでかなり心強いはずです。離婚方法のアドバイス以外にも、子どもに関することや離婚後の相手との関わり方についても相談できます。
難しい手続きを任せられる
弁護士に依頼すると、離婚手続きにかかる負担を軽減できます。これは国際離婚かどうかにかかわらずですが、相手との話し合いが決裂した場合、子どもがいる場合など、あらゆる状況を想定して動かなければなりません。信頼できる弁護士のサポートがあれば、難しい手続きや問題も乗り越えられるでしょう。
外国の法律にも対応できる
外国の法律も扱える弁護士であれば、さらに安心です。日本の法律では離婚できなかったとしても闘える可能性があります。ただ、国際離婚を得意とする弁護士であっても、世界中すべての国に対応しているわけではありません。まず、どの国の相手と離婚したいのかを伝えて、対応できるかどうかを確認しましょう。
国際離婚をするときの弁護士の選び方
国際離婚をするとき心強い味方になってくれる弁護士は、どのようにして選べばいいのでしょうか。ポイントは「国際離婚に実績がある」「配偶者の母国語に強い」の2つです。
国際離婚に実績がある
国際離婚を依頼する弁護士を選ぶときは、国際離婚弁護の経験と実績のある弁護士がおすすめです。
配偶者の母国語に強い
国際離婚を希望する配偶者の母国語に強い弁護士を選びましょう。日本語が通じない配偶者と交渉したり、配偶者の母国語で書かれた書類に対処したりする必要があるためです。
まとめ
国際結婚をし、うまくいく夫婦もいれば国同士の価値観の違いなどから離婚してしまう夫婦もいるでしょう。国際離婚はわずらわしい手順や難しい法律などが存在するので、プロである弁護士に任せてしまうのがおすすめです。ぜひ参考にして、なるべく心労の少ない方向性を検討してみてください。