離婚理由はどんなものが多い？法定離婚事由についても解説
離婚は単なる個人的な決断以上のものです。法的な理解と適切な準備が必要です。この記事では、離婚理由の統計、法定離婚事由、そして弁護士を利用する利点について詳しく解説します。これから離婚を考えている方々へ、役立つ情報を紹介します。離婚について悩んでいるかたは、ぜひ参考にしてみてください。
離婚理由の理解と実際の統計
日本では「性格が合わない」という理由が男女共に離婚理由のトップに挙がっています。平成29年度の司法統計によると、男性では1万1,030件、女性では1万8,846件がこの理由で離婚を申し立てています。
統計は、個人間の感情の不一致がどれほど結婚生活に影響を与えるかを示しています。しかしながら、協議離婚が成立しない場合、法的にはもっと具体的な離婚事由が必要になることがあります。
性格の不一致だけでは、裁判所は離婚理由としてこれを不十分と見なすことが多いです。さらに、離婚を考える夫婦の中には、単に「性格が合わない」ではなく、具体的な日常の摩擦が離婚の引き金になることもあります。
たとえば、育児や家事、金銭管理に対する価値観の違いが顕著になると、それが積み重なり離婚に至るケースが見られます。問題は表面上は単純な性格の不一致のように思われがちですが、その背後には深い溝が存在することも少なくありません。
日本の家庭裁判所では、離婚理由として一般的に認められるものには限りがあり、性格の不一致が裁判で直接的な離婚事由として認められることは稀です。そのため、協議離婚が成立しない場合、法定離婚事由に該当するかどうかが重要になってきます。
法定離婚事由には、不貞行為、悪意の遺棄、長期にわたる生死不明、精神疾患、またはその他の婚姻を継続し難い重大な事由が含まれます。これらの事由は、具体的な証拠や事実関係に基づいて裁判所が判断を下します。
法定離婚事由と裁判での離婚
離婚を裁判で争う場合、日本の民法では特定の法定離婚事由が必要とされています。具体的には、配偶者の不貞行為、悪意の遺棄、配偶者の生死不明、精神病、及び婚姻を継続し難い重大な事由などが挙げられます。
たとえば、配偶者による不貞行為があった場合、その事実と婚姻破綻の直接的な関連を証明する必要があります。証拠が明確であれば、離婚と共に慰謝料の請求も可能になります。
さらに詳しく見てみると、悪意の遺棄とは、配偶者が無断で家を出て行き、一定期間連絡が取れない状態を指します。裁判所は遺棄された側の配偶者が単独で生活を送るに至った事情を重視します。
また、配偶者の生死が3年以上不明である場合も、裁判所は離婚を認めることがあります。これは、配偶者が失踪し、生死が長期にわたって確認できない状態を指します。精神病が理由での離婚は、配偶者が重度の精神疾患に罹患し、それが治療不可能である、または回復が極めて困難であると診断された場合に認められます。
この事由では、精神疾患が夫婦生活に重大な支障を来しており、共同生活が不可能であることが必要とされます。最後に、「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、例えば家庭内の暴力（DV）、重度のモラルハラスメント（モラハラ）、または極度の性格の不一致などが該当します。
上記の事由は、夫婦間の関係が修復不可能なほど破綻している状態を示す必要があり、裁判所は具体的な事例をもとに判断を下します。法定離婚事由が認められるかどうかは、証拠の提出とそれに基づく裁判所の詳細な審理にかかっています。これにより、公正で正確な判断が可能となり、離婚の正当性を確立するための法的枠組みが機能します。
弁護士との協力でトラブルを解決
離婚は感情的にも金銭的にも複雑です。特に、相手が離婚に同意しない場合、弁護士のサポートが不可欠です。弁護士は法的知識と経験を活かして、証拠の収集、交渉、調停の申し立てなどを効率的に進めることができます。
特に、DVやモラハラが絡む複雑なケースでは、専門的なアプローチが求められます。弁護士は離婚プロセスを透明にし、法的な権利を守ることに重点を置きます。例えば、財産分与、親権、養育費、慰謝料などの離婚に伴う重要な問題について、適切なアドバイスと代理交渉を提供します。
弁護士による交渉は、しばしばより公正でバランスの取れた解決につながり、裁判所に進む前に双方が納得できる合意に至ることが可能です。また、弁護士は調停や裁判のプロセスにおいても重要な役割を果たします。
調停では、調停委員とともに話し合いを進め、双方の要求と期待を調整しながら解決策を模索します。調停がうまくいかない場合には、裁判へと進むことになりますが、ここでも弁護士の存在は不可欠です。
裁判においては、証拠の提出や法的な主張の構築において、弁護士の専門知識が決定的な違いを生むことがあります。離婚を巡る問題はしばしば感情的なものであるため、客観的な第三者である弁護士が介入することで、感情に流されずに合理的な判断が下せるようになります。
さらに、DVやモラハラのようなデリケートな問題が関連する場合、被害者の安全と権利を保護するために弁護士が積極的に関与することが極めて重要です。
結果的に、弁護士との協力によって、離婚プロセスはよりスムーズに、かつ公正に進行することが可能となります。法律の専門家としての彼らのガイダンスは、離婚がもたらすストレスを最小限に抑え、最終的には双方にとって公平な解決が得られるよう支援します。
まとめ
離婚を考える際には、単に個人間の問題ではなく、法的な手順も重要です。合意が得られる場合はスムーズに進むこともありますが、異なる場合は法的な支援が必要となります。適切な理由と証拠を備え、必要ならば専門家の助けを借りることで、新たなスタートを切る準備をしましょう。離婚は新しい未来への始まりでもあり、適切な手続きを踏むことで、より平和的で合意に基づいた解決が可能です。
はじめまして。昨年離婚したばかりの30代サラリーマンです。離婚するときは離婚届に判を押して提出するだけかと思っていたのですが、そうはいきませんでした。弁護士はそれぞれ得意な分野があります。僕が離婚するときに調べたことをみなさんにも共有したいと思いサイトを立ち上げました。当サイトでは、東京の離婚相談を得意とする弁護士に関するさまざまな情報をユーザー様に紹介します。独自に調査した情報をもとに作成していますので、比較・検討の材料にぜひご活用ください。