面会交流の間接強制とは?面会交流を実現させる方法をご紹介!
「離れてしまった子どもと会いたいけど…面会交流ができない!」そんなときに知っておきたいのが、面会交流の間接強制についてです。認められれば、面会交流を実現させられる可能性があります。今回はこの、面会交流の間接強制について、理解を深めていくことにいたしましょう。注意点なども解説をしていくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
面会交流の間接強制とは
まずは面会交流の間接強制がどのようなものなのかについてから、しっかりと理解しましょう。間接強制とは、面会交流を実現させるための方法のひとつです。面会交流に応じようとしない元配偶者に対して心理的なプレッシャーを与えることで、義務を果たすことを促す制度となっています。
具体的には、面会交流に応じない場合1回につきいくらの制裁金を課すというような内容です。面会交流においては無理やりに義務を果たさせる直接強制ができないので、このような方法をとることになるのです。
面会交流の間接強制が認められるケース
元配偶者が面会交流を拒んでいるからといって、それだけで条件が満たされるわけではありません。間接強制が認められるためには、次のような条件が揃っている必要があります。まず、調停や審判における取り決めがあることです。これがなければ、面会交流調停を行うことになります。公正証書では不充分となるので、こちらについてはあらかじめ注意をしておきましょう。
また、面会交流の内容がしっかりと特定されていることも重要になります。かなり具体的に決まっていなければ認められないことが多いので、これから条件を決める場合には意識しておくようにしてください。
面会交流の間接強制が認められないケース
次に、間接強制が認められないケースについても確認をしておきましょう。やはり、面会交流の内容が詳細に特定されていない場合には、認められないことが多いです。具体的な内容について、協議して決めるというような形になっているときは、認められないという判断になってしまいます。内容の大枠だけ定まっているような場合には注意を払うようにしましょう。また、一定の年齢に達している子どもが拒否する意思を示している場合にも、認められない可能性について考えておかなければなりません。
面会交流の間接強制を認められるためのポイント
これまでみてきたことから、面会交流の間接強制が認められるためには、その内容の特定が重要なポイントとなっていることが分かります。のちのちトラブルになる可能性が高いと思われる場合には、間接強制のことも念頭に置いて、しっかりと取り決めをしておく必要があるでしょう。内容としては、面会交流の日時あるいは頻度、何時から何時までといった具体的な時間、引き渡し方法をきちんと盛り込んでおいてください。
そのほか、交流をする場所、一緒に暮らしている親が立ち会うかどうか、面会以外の交流を認めるか否か、病気などによって決められた日に面会交流ができない場合はどのように日を改めるか、などにいたるまで決めておくと、万が一のときにも不安になることが少なくて済むのではないでしょうか。
面会交流の間接強制の注意点
最後に、面会交流の間接強制における注意点をチェックします。まず、間接強制を行ったとしても面会が叶わない可能性があることについては、きちんと理解しておくようにしましょう。間接強制はその名のとおり、直接的な力をもたないためです。面会交流を叶えるためにはときに、粘り強く交渉していく態度が必要になるかもしれません。もちろん、冷静になって話し合いをすることも重要です。
難しいと思われる場合には、弁護士にサポートをお願いするのも効果的でしょう。依頼をすれば、代理人として交渉を行ってもらうこともできるようになります。もちろん、早めに依頼をしておけば、間接強制が認められるような取り決めをしておくことも可能になるでしょう。自分1人で手続きをすることに不安を抱えている場合は、ぜひ法律事務所などに赴き、相談をしてみてください。また、調停で初めて面会交流について取り決める場合には、抽象的な内容に留まることが多いことも知っておくようにしましょう。
これは、あまりに具体的な取り決めは支障をきたすと考えられることが多いためです。多くは離婚後にその抽象的な内容に従っている最中でトラブルが生じ、あらためて面会交流の調停を申し立てる形になっています。特別な事情がない限り、初めから裁判所の方で具体的な内容を調停条項にすることはないので、この点も加味して法律事務所などに相談に行けばより有意義な検討ができるかもしれませんね。
まとめ
面会交流の間接強制について、知識をつけることはできましたか。面会交流ができないと困っている方にとって、このような情報を得ておくことは大変有効でしょう。実現に向けて弁護士を頼む場合には、離婚問題に強い法律事務所を選ぶ必要も出てきます。離婚問題を取り扱っている法律事務所はたくさんあるので、それぞれの特徴をよく比較して充分に検討し、自分の味方になってくれる弁護士をみつけてくださいね。