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離婚しても「老後は安泰」は間違い!専業主婦がハマる落とし穴

公開日:2022/01/01  最終更新日:2021/11/05


少し前に、熟年離婚という言葉が話題になりました。その言葉を知り、「私も離婚しようかな…」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。確かに、離婚しても公的年金を分割して受け取ることは可能なのですが、それだけで生計を立てていくのは難しいかもしれません。熟年離婚を考える場合、知っておくとよい情報についてお伝えします。

年金分割で安心してはいけない

公的年金に「年金分割」という制度があるのは事実です。とはいえ、この制度を利用しても、ある程度の資産や収入の当てがなければ、生活に困る「離婚貧乏」の状態におちいってしまうかもしれません。

なぜかというと、この「年金分割」という制度は、離婚相手の年金をまるまる半分受け取ることができるわけではないからです。年金分割によって受け取ることができるのは、「婚姻期間中に相手方が納めた厚生年金の保険料」からのみ。

つまり、自身の国民年金(老齢基礎年金)と合わせても、月々の生活を送っていくのに充分な額にはならない可能性があります。また、厚生年金の保険料を分割する場合も、分割の割合は「最大」2分の1とされており、具体的な割合については夫婦間での話し合いを行う必要があります(合意に至らなければ家庭裁判所への審判・調停の申し立てが可能です)。

専業主婦・主夫の期間がある場合、その期間については合意の必要なく一律2分の1の分割になりますが、それ以外の期間についてはやはり話し合いが必要になります。また、離婚相手が自営業者など会社勤めでなく、厚生年金に加入していない場合、年金分割をすることはできません。

そして、共働きの場合には、「婚姻期間中の2人の厚生年金を分割する」ことになるため、収入が多かった方が少なかった方に分割して渡す形になります。お伝えしたような内容から、年金分割は手続きが多く、もらえる額も期待ほどは大きくならないことが考えられます。ですから、生計のことを考えると、年金分割だけを頼りに離婚に踏み切ることはおすすめできないといえるでしょう。

そもそも年金分割とは何か

ここでは「年金分割」の制度についてより具体的にお伝えします。「年金分割」は先ほどもお伝えしたように、「公的年金」にある制度で「婚姻期間中の離婚相手方の厚生年金から、最大2分の1の保険料を分割して受け取ることができる制度」です。

原則、分割請求は「離婚したとき」「婚姻の取り消しをしたとき」「事実婚関係にある人が国民年金第3号被保険者資格を喪失し、事実婚関係が解消したと認められるとき」から数えて2年以内に請求する必要があります。たとえば、婚姻期間が25年間で、その期間の平均標準報酬月額が36万円の場合を考えると、婚姻期間中の厚生年金は年間76万9,500円となり、分割で受け取れるのは最大で年間約38万円、月額で考えると3万円ほどになります。

自分自身の国民年金(老齢基礎年金)が約5万円だと仮定すると、合わせて月8万円ほどです。老後の生活を考えた場合には、かなり不安の残る額なのではないでしょうか。

年金分割で注意すべきこと

年金分割を考える場合に注意すべきことは、主に3つあります。それは、「離婚相手の年金まるまる半分を受け取れるわけではないこと」「年金分割を受け取れるのは、自分自身の老齢基礎年金支給開始年齢からであること」「2年の請求期限があること」です。

まず「離婚相手の年金まるまる半分を受け取れるわけではないこと」については、お伝えした通り「婚姻期間中の離婚相手が納めた厚生年金の最大2分の1」を受け取ることができるという制度であるため、相手の国民年金(老齢基礎年金)分などは受け取ることができません。2020年4月時点で、国民年金(老齢基礎年金)が満額支給された場合、年額78万1,700円、月額だと6万5,141円となります。

専業主婦・主夫の方が離婚する場合、専業主婦・主夫期間中の厚生年金については2分の1が受け取れますが、それ以外の期間については相手方と話し合い分割割合を決めなければなりません。共働き期間などに、離婚相手方よりも収入が多かった場合、その期間については自身が相手に対し分割をする形になります。

次に注意すべきことは、「年金分割を受け取れるのは、自分自身の老齢基礎年金支給開始年齢からであること」です。離婚した相手が年金受給者の場合、年金分割を請求した月の翌月から支給額が減額はされますが、自身がまだ年金受給年齢に達していない場合は、受給開始年齢になるまで分割された年金を受け取ることはできません。

最後に「2年の請求期限があること」についても注意が必要です。年金分割の請求ができるのは、原則として「離婚をしたとき」「婚姻の取り消しをしたとき」「事実婚関係にある人が国民年金第3号被保険者資格を喪失し、事実婚関係が解消したと認められるとき」に該当する日の翌日から起算して2年以内になります。

まとめ

ここまで、「年金分割で安心できない理由」「そもそも年金分割とは何か」「年金分割を考える際注意すべきこと」についてお伝えしました。昨今平均寿命が伸びるにつれて、熟年離婚をする方も増えてきました。「年金分割」に希望を見出す方もいるかもしれませんが、年金分割にもさまざまな制約や限界があるので、そのことを知った上で具体的な検討を行うことをおすすめします。

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