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離婚するなら年金分割請求はした方がいい理由と注意点を解説

公開日:2020/05/01  最終更新日:2020/06/26

従来は離婚後の年金について、離婚後扶養として見なされる判例も数多くあり、年金は財産分与という括りで扱われてきました。しかし現在では「年金分割制度」として確立され、財産分与とは別として取り扱われるようになりました。

そういった背景もあって、年金分割請求について離婚を検討している夫婦から弁護士事務所へ相談の声が多く寄せられています。ここでは、そんな年金分割請求をした方がいい理由と注意点について解説します。

年金分割を請求すべき理由とは?

婚姻中は給料に応じ、厚生年金や旧共済年金保険料が天引きされることによって、給与取得額が高い方に年金保険料を納めた実績が偏る形で貯まります。離婚後にそれが公平になるよう、婚姻期間に応じて夫婦で実績を分けることが年金分割制度となっています。

離婚において、配偶者に就労期間がない、あるいは賃金が低く短期就労であるといった、男女間の雇用・給与格差によって、一方配偶者が年金を受け取れる年齢に達した際に、年金を十分な金額で受け取ることができないといったことも少なくありません。

ですが、婚姻期間中で一方の配偶者が得た報酬の中には、相手の貢献があってこその部分も大いにあるでしょう。一般的によく見られるのは、内助の功という考えによるもので、妻が家庭を支えたことで、夫が仕事に専念できたという家庭も多いはずです。

年金分割は、そういったケースも踏まえて、離婚後の老後生活を少しでも安心が得られるような制度です。自分の将来を考えた場合、この年金分割制度を利用し相手に請求することをおすすめします。

年金分割制度は2種類ある

離婚を検討中で、家庭を支えてきた側からすれば、ぜひとも利用したい制度かと思われますが、これは自動的に適用されるものではありません。年金分割は「離婚分割(合意分割)」「3号分割」といった形で分類されています。これらの違いをチェックしていきましょう。

まず離婚分割についての説明です。離婚をする夫婦が合意、あるいは裁判手続きによって、保険料納付記録の最大1/2となる按分割合を決めていきます。まず、年金事務所に自分と相手の年金記録を請求して、婚姻期間に対応する標準報酬額が多額な当事者の保険料納付記録を、少ない当事者へと分割できるものとなっています。

もうひとつの3号分割についてもチェックしましょう。厚生年金に加入する会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者となる人が、年収130万円未満での場合、第3号被保険者という立場にあたります。3号分割は、平成20年4月1日以降の婚姻期間において、第3号被保険者の時期があった場合に、利用可能となる制度で、当事者間に合意や裁判手続きの必要はありません。

ちなみに、どちらにしても、年金分割の請求期限は離婚から2年以内と定められていますので注意しましょう。

年金分割の注意点

年金分割制度についていくつかの注意点を意識するようにしましょう。按分割合は、割合に決まりがあり、離婚分割は合意分割とも呼ばれていることもあって、当事者間の合意さえあれば、按分割合における分割も可能のように思えるでしょう。しかしこれには、制限が設定されているので、ご注意ください。

その制限は、標準報酬額が少ない配偶者が、より少なくなってしまうような合意は成立しないというものです。もうひとつは、標準報酬額が多い配偶者が、他方よりも少なくなってしまうような合意も成立しないというものですので、注意しておきましょう。

3号分割の場合、該当期間につき、按分割合は1/2と確定しているので、これが変更されることはありません。なお、平成20年4月以降に離婚した場合においては、3号分割が適用されるため、この婚姻期間のうち、一方の配偶者が第3号被保険者となっていた期間に関しては、3号分割の方法で年金分割が可能です。

しかし次の期間においては、3号分割だと解決できないでしょう。まず、平成20年4月以降の婚姻期間の中で、どちらの配偶者も第3号被保険者でない期間です。もうひとつは、婚姻期間のうち、平成20年3月以前の期間となる場合です。この場合、合意分割をすることになるため、ご注意ください。

まとめ

いかがでしたか? 年金分割制度は、非常にわかりにくい内容も多々見受けられます。離婚を考えている方、あるいは年金分割の話し合いをしないまま離婚をした方もいらっしゃることでしょう。

年金分割請求は、ご自身の老後を左右する重要な制度なので、欠かさず請求しておきましょう。ただ、年金分割請求を相手が拒否した場合はなかなか当事者間で話し合いが進みません。

話し合いが平行線のままで、請求期限が過ぎてしまったら、それこそ大変です。年金分割請求や離婚に関する大切なお金の話も含めて弁護士に相談することをおすすめします。最初の相談は相談料無料の弁護士事務所も東京には多いので、ぜひ一度相談してみてください。

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