離婚を進める手順は?
さまざまな理由によって離婚に至る場合がありますが、それには双方の同意が必要です。一方が拒否すると成立しなくなり、調停や裁判へと発展しまうこともありますので、手続きがスムーズにできるようその流れを把握しておくといいです。ここでは離婚を進める際の手順について紹介します。
まずはお互い別れることを決意する
離婚を進める手順としは、まずは決意が必要です。当たり前のことかもしれませんが、双方が別れる決意をしないとそこから先に進むことはできません。別れは一時の感情だけで決定するのではなく、本当にお互いこのまま別れても良いのか、もう一度じっくり考えてみましょう。
実際に別れた後「子どもと会えなくなった」「ひとりぼっちになって孤独感に苛まれた」「生活が苦しくなった」など、後悔する人も少なくありません。あのときに簡単に別れるのではなく、もう少しじっくり話をしておけば良かったなど、後で思う人も多いようです。
もちろん別れるためには決意が必要ですが、離婚すること対して、それによって受ける自分自身のメリットはもちろん、デメリットについての検証も必要です。全ての面を総合的に判断して決めることが大切です。
自分で判断できないときは友人や知人、家族や親戚の方々に相談してみるのもひとつの方法です。ひとりで悩みを抱えてしまうと正常な判断ができなくなることもありますので、遠慮しないで自分の悩みを聞いてもらうといいです。
別れを切り出すタイミングに注意
別れる決意ができたら、次は相手に離婚を相手に切り出すことになります。手続きをスムーズに進めるためにも、相手に話を切り出すタイミングもしっかり考慮することが大切です。
別れる原因は人によってさまざまであり、例えば、相手が浮気や不倫をしている場合は、そのときの証拠を入手していれば、慰謝料の増額請求もしやすくなるでしょう。また、定年退職する年であれば退職金についても見ておきます。
離婚する際は財産分与をおこなうことになりますが、退職金も財産分与の対象になり、既に支給されて手元にある場合はもちろんのこと、これから確実に支払われる見込みがあるとき、あるいは、まだ支払われていない場合も同じです。ただ、退職金が支払われるまでまだかなりの時間がある場合は、現時点から状況が変化することもありますのであまり重視しなくても構いません。
このように退職金の問題もありますので、自分はもちろん相手が退職するかどうかなども含め、切り出すタイミングも見ておく必要があります。相手に何ら原因がないにも関わらず、一方的に別れを希望している場合は、決着するまで時間が掛かることもありますので、相手を納得させることができる材料を用意してから切り出すといいと思います。
協議したことを公正証書などで書類化する
離婚を決意し、相手に切り出した後、お互いが納得すれば、いよいよ詳細につていての協議になります。協議することはそれぞれで変わってきますが、具体的には、親権や財産分与、慰謝料、子どもがいる場合は養育費についての協議も必要でしょう。その他にもさまざまなことがあるかもしれませんが、役所に離婚届けを提出する前に、親権や財産分与などの事項について、夫婦間でしっかり協議をおこない、決定した事項を記録するのが一般的です。
記録については書類で構いませんが、協議書などにまとめておくと後々のトラブルを防止できます。協議書については自分でも作成できますが、難しい場合は、弁護士や司法書士、行政書士などの法律の専門家に依頼するのもひとつの方法です。東京にも多くの専門家がいますので、確認しておくといいです。
確認の仕方ですが、早いのはインターネット検索です。インターネット上にはさまざまな情報サイトがあり、そこには離婚や協議書などの相談に乗ってくれる専門家を見つけるサイトもあります。地域別の検索もできますので、自分が住んでいる地域の専門家を見つけることも可能です。
別れる際に協議したことを書面化しないで、口約束だけに留めておくと、その約束が守られないことも考えられます。もちろん口約束でも契約は成立しますが、「言った」、「言わない」などのトラブルに発展してしまう恐れも出てきますので、それを回避するためにもしっかり書類化することをおすすめします。いくら相手が信頼のおける人あっても何が起こるか分かりませので、後々のトラブル回避も大切です。
また協議書では、お金に関する内容、具体的には、財産分与や慰謝料の支払い方、養育費の額などについて触れることになります。そのため書類化した後は、公正証書化するのもひとつの方法です。協議書を公正証書にしておくと、その書類の中で定められたことが履行されなかったときに、裁判を経由することなく強制執行を求めることができます。
離婚をする際は、その手順を頭に入れてその後の手続きがスムーズに進みます。別れる決意をした後は、どのタイミングで相手に切り出すかが大切です。また、別れにお互いが了承すれば、その後は慰謝料や養育費などを決めて公正証書など書類化しておくといいです。そうすれば、万が一トラブルが起こっても、手続きがしやすくなります。
協議書や公正証書は自分でも作成できますが、法律面もありますので、難しい場合は弁護士や司法書士、行政書士などの法律の専門家に依頼することをおすすめします。