財産分与について!持ち家や車はどうやって分けるの?
東京に住んでいる人は離婚をする場合、さまざまな問題が生じます。結婚して二人で積み上げてきた時間が長いだけ処分するものも多くなるでしょう。二人で手に入れた財産を二人で分けるのが財産分与になります。ただ、財産分与も必ずしもうまくいくとは限らないことがあるでしょう。どのように分けていくのかが問題になります。
基本的に財産分与に該当するもの
結婚してから、二人で所有している財産を分けることを財産分与といますが、これに該当するものとしないものがあります。例えば、結婚した後に夫が趣味で購入したアニメのDVDなどがたくさんある場合でも、これは個人の所有物として判断されます。そのDVDをすべて売却した場合20万円になったとしても、それを10万円ずつ分けるというわけではありません。
このように、離婚するときにそれぞれが所有している財産でも、すべてが財産分与の対象になるとは限らないわけです。こう考えれば、最初に二人で分けるものとそうでないものを整理しておく必要があります。
ではどのようなものが二人で分けるものかといえば、二人で購入した家具などになります。あるいは電化製品なども売却してお金になるならば二人で分けてみてもよいでしょう。とはいえ、電化製品や家具などを売却したとしてもそれだけで大きなお金になるとは限りません。すべてのものを売却したとしても、10万円から20万円ぐらいにしかならないことがほとんどです。
それ以上に問題になるのは、やはり自動車や持ち家などになるでしょう。自動車は安いものでない限り100万円以上の価値があることが多いです。特に最近は、新しく購入したものは価格自体が高くなっている傾向があります。軽自動車であっても、購入して数年しか経過していないものは100万円近くで売れることもあるでしょう。
住宅の場合も、やはり高い価値が考えられます。特に、住宅を購入する場面は、結婚しておおむね5年以内になることが多いです。離婚する人が結婚してから10年以内に多いことを考えれば、新築で購入した住宅ならばそれほど価値が落ちていないことが想定できます。そこで、どのようにこれらを分けていくかを見ていきます。
一つは売却する方法が考えられる
自動車や住宅などは、そのままでは二人で分けることができません。そこで、それらを売却して現金化したうえで分ける方法があります。もし自動車を所有していて中古市場で100万円の価値がついたとすれば、それぞれ50万円ずつ分けることになるでしょう。
そして住宅の場合も、同じように中古住宅として売り出します。中古住宅として売り出す場合には、1000万円以上の価値がつくことが多いため、売却が可能な場合にはそれぞれ大きな財産を手に入れることになりえるでしょう。
ただ、自動車にしても住宅にしてもすぐに売却できるとは限りません。特に住宅の場合は、住宅ローンが長年残っている可能性があるからです。住宅ローンが残っていても売却できる例があるとすれば、売却した価格よりも住宅ローンの残高のほうが少ない場合です。
例えば、住宅ローンが残り1000万円だったとします。これに対して、住宅を売却して査定をしてみたところ1500万円という金額が出た場合には、住宅を売却したお金で住宅ローンを抹消することが可能になります。そのため、売却したときの金額のほうが大きい場合には売却することが可能です。
自動車の場合も同様で、ローンが残っていたとしても売却した価格のほうが大きい場合には、ローンをなくすことができ無事に売却することが可能でしょう。当然ながら、ローンの残額を売却したお金で支払ってしまった場合には、それぞれの持ち分は少なくなってしまうことは覚悟しておくべきです。
では、売却するときの価値よりも住宅ローンのほうが多い場合などはどのように考えたらよいでしょうか。この場合は、住宅を売ることができないため現金化できないので問題になります。
片方が所有して価値の半分を現金で相手に渡す
住宅を売却することができない場合には、どちらか片方がその住宅を所有したままにします。例えば、夫が住宅を所有する場合には別れた妻は住宅に入ることができません。その代わり、夫がその住宅の価値の半分を現金化して妻に渡すことになるでしょう。
例えば住宅の価値が1000万円あった場合、妻に500万円の現金を渡すことになります。このときの問題点は、果たして住宅ローンを組んでおり、住宅を売却することができない人が現金500万円ほど所有しているかです。普通に考えれば、それほどの現金を持っていないはずですので、分割払いになるでしょう。
このときは、途中で分割払いがなかったことにされないため、間に第三者を入れておくことが重要です。例えば、弁護士に依頼して書類などに書き留めてもらえば、後になって「支払う義務はない」などと言われることはなくなります。
離婚をする場合には、財産分与することになります。ただ、すべてのものが二人で分け入ることができるとは限りません。例えば、自動車や住宅などがこれに該当します。もし、それらを売却することができる場合には手に入れた現金を二人で分ければ問題は解決します。
ところが、住宅ローンなどの残額が多い場合は売却できないことも考えられるでしょう。このような場合は、片方が住宅などを所有し、もう片方にその住宅の価値の半分にあたる現金を渡すことになります。