弁護士・司法書士・行政書士の違いや役割を知ろう
一般の人は法律知識を十分に持っていることが少ないので、日常生活などで法的な問題が発生した場合には法律関係の専門家に相談をすることが必要になります。法律の専門職としては、弁護士の知名度が高いですが、その他の法律職として、司法書士や行政書士などの専門家もいるので、依頼内容に応じて相手を選ぶと良いでしょう。
登記関係の専門家ですが法律問題に詳しい人もいる
司法書士は弁護士と並んで、非常に難易度の高い法律関係の国家資格に合格した専門家であり、主な業務としては、不動産登記申請や商業登記申請などをおこなっている事務所が多いです。
不動産登記関係の専門家として知られている司法書士ですが、最近は認定司法書士などが簡易裁判所での訴訟代理業務などをおこなうことも増えてきています。離婚問題に詳しい事務所もあるので、弁護士事務所に相談をするよりもハードルが低く、業務を依頼する際の費用も比較的リーズナブルなことが多くなっています。
離婚で財産分与が必要となってしまった際に、分与する財産に不動産が含まれているようなケースであれば、登記申請に詳しい司法書士のほうが手続きがスムーズに進むこともあります。司法書士事務所の中で、離婚問題の業務に取り組んでいる事務所があれば、相談してみるのも良いでしょう。
ただし、業務の範囲が弁護士よりも限られており訴訟金額が大きくなってしまった場合や控訴審、上告審などになった際には、訴訟代理ができなくなるので注意が必要です。最近はウェブサイトを開設して営業をしている事務所も増えているので、登記申請だけではなく離婚に関してのトラブルを扱っている事務所も探しやすくなっています。
書類作成等を中心に業務をおこなっている
行政書士も難関法律系国家資格の一つであり、主な業務としては官公庁に提出する書類の作成や提出代行などをおこなっています。書類提出の他に代書に伴い相談などをおこなっている事務所もあるので、離婚問題についてアドバイスをもらうことができることがあります。
ただし、弁護士法に抵触してしまうような業務をおこなうことはできないので、業務の範囲に注意をすることが必要です。比較的リーズナブルな価格で相談に対応してくれるので、弁護士事務所等に依頼する場合と比べると敷居は低いと言えるでしょう。
他の法律職と違い、訴訟代理をすることができないので、法廷で代理人になって訴訟をしてくれることはありません。離婚問題がこじれてしまって、訴訟代理を依頼したいという場合には、行政書士以外に相談をすることが必要となるでしょう。離婚に絡んで官公庁に提出する書類作成や提出代理を頼みたいというときに利用すると廉価でアドバイスをもらうことができて良いです。
専門家の数が多いところも他の法律職との違いとなり、身近なところで相談相手を見つけやすくなっています。行政書士事務所は他の専門家と連携して仕事をしていることも多いので、相談した内容に応じて、適切な専門家を紹介してくれることもあるでしょう。
問題解決に向けた方向性に応じて選ぶと良い
法律の専門家の業務範囲には違いがあり、対応することができる業務内容も異なっているので、自分が抱えている離婚問題のトラブルの大きさや解決に向かっていく方向に応じて専門家を選択すると良いでしょう。
弁護士事務所に相談をしたい場合には、初回相談が無料となる事務所もありますが、基本的には相談時間に応じて報酬を支払うことになるので、割と大きな支払いが必要となります。行政書士事務所や司法書士事務所では、相談を無料で気軽に対応してくれるところが多いので、法律の専門家への窓口として利用するのも良いでしょう。
法テラスなどに相談をすれば、それぞれの専門職の特徴に違いに応じて、問題解決に向けた適切なアドバイスをくれそうな相手を紹介してくれるでしょう。
離婚問題を解決させるためには必要に応じて法律の専門家のサポートを受けたほうが良いケースが多いでしょう。特に財産分与や慰謝料請求の際には、適正な相場の金額を請求するためにも専門家のアドバイスは欠かすことができないものとなります。
法律の専門職にはいろいろな職業があり、あまり知られていない司法書士や行政書士も離婚問題についてアドバイスをくれることがあるでしょう。比較的相談へのハードルが低いこれらの事務所にまずは相談をしてから、必要に応じて他の専門職の方へ相談してみても良いといえます。
訴訟金額は比較的少なく、簡易裁判所で訴訟を起こすような場合には、司法書士に依頼をしたほうが、訴訟代理報酬の金額が安くなることがあるでしょう。その後、控訴審、上告審と裁判が進んでいくことが懸念されるようであれば、他の法律職と違い、訴訟全般に対応できる弁護士に依頼をしたほうが良いと言えるでしょう。