毎晩のいびきがストレスで離婚したい!離婚は認められるのか解説!
一緒に生活する夫婦にとって、ストレスになることの一つがパートナーのいびきだといわれます。毎日のことであるがゆえに、ストレスが募ることの一つでしょう。あまりのいびきの酷さに「離婚」を考えてしまうこともあるかもしれません。今回は、いびきとは何か、いびきが原因で離婚できるか、いびきの改善法などについてまとめます。
いびきとは何か
いびきとは一体、どのような現象なのでしょうか。いびきには一時的なものが原因の「単純性いびき」と「睡眠時無呼吸」を伴ういびきの2種類があります。
単純性いびきは原因を取り除くとそれで収まりますが、離婚の原因になるほどのいびきは睡眠時無呼吸に伴ういびきである可能性が高いです。
睡眠時無呼吸によって引き起こされる睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸が停止する状態や止まりかける状態が何度も繰り返される病気です。また、睡眠時無呼吸をともなわないいびきもありますが、なかには治療が必要なものがありますので、耳鼻科などで相談するとよいでしょう。
いびきが原因で離婚はできる?
いびきが原因で離婚できるのでしょうか。離婚する方法は「法的離婚理由」による離婚と「協議離婚」の2種類があります。このうち、法的離婚理由は不貞行為や悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みのない強度の精神病、婚姻を継続しがたい重大な事由の5つです。
いびきの酷さが法的離婚理由を満たす可能性は低いため、離婚するのであれば、協議離婚を選択することになります。協議離婚とは、夫婦で話し合って行うもので、離婚届を市町村役場に提出することで成立する離婚のことです。協議離婚は、夫婦が離婚に同意していれば認められますので、いびきが原因であっても離婚可能です。
ただ、いびきが原因で慰謝料がもらえる可能性は高くありません。慰謝料を請求するためには、暴行や傷害などの不法行為や浮気などによって被った精神的苦痛、時効が成立していないことの3点の条件を満たしていなければなりません。いびきが慰謝料の条件を満たすと判断される可能性はとても低いため、離婚できても慰謝料はもらえないと考えるべきでしょう。
いびきが原因で離婚を考える人は多い
インターネット上を検索すると、いびきが原因で離婚を考える人が思いのほか多いことがわかります。少し前の調査ですが、オウチーノ総研が2013年に調査した「夫婦仲と寝室に関する実態調査」によると、40代から60代の夫婦で、夫婦別寝室にしている理由は「いびき・歯ぎしり」で、いびきが夫婦生活に影響を及ぼしていることがわかります。
また、SAS(睡眠時無呼吸症候群)広報委員会が2011年に発表したデータによると、夫のいびきが原因で、別室で寝るようにした夫婦は全体の47%におよび、19%の妻はいびきが原因で離婚を考えたと回答しています。このことを踏まえても、いびきが夫婦生活に及ぼす影響は大きいと言わざるを得ないでしょう。
離婚を考える前にためしたいいびき改善法
いびきによって離婚に至ってしまう前に、できる改善法はないのでしょうか。
1つ目は医師の診察を受けて治療するという方法です。鼻詰まりを解消する点鼻薬の処方やSASの治療などを行います。
2つ目は減量するという方法です。肥満はいびきやSASの原因の一つと考えられているからです。食事療法や運動療法を通じて、体重の5%減少を目指しましょう。
3つ目は寝方を変えるという方法です。仰向けの姿勢で寝てしまうと、重力の作用で気道がふさがりやすくなり、いびきを発生させやすくなります。体を横向きにしたまま寝ることで、いびきをかく確率を減らしましょう。
4つ目は飲酒をやめることです。適度な飲酒はストレス解消という意味でプラスに働きますが、お酒は喉の筋肉を緩めてしまい、気道を閉じさせてしまいます。いびきが酷いと指摘されている人は、なるべく飲酒をせず、寝酒を避けるといった対策をした方がよいでしょう。
5つ目は寝室の湿度を保つという方法です。いびきをかいているときは口呼吸となり、喉の乾燥を引き起こします。その時、ほこりが喉に入るなどすると炎症の原因となります。すると、炎症が原因で気道が狭くなり、さらにいびきをかきやすくなってしまうのです。室内が乾燥しやすい冬期には加湿器を使うなどして部屋の湿度を保つようにしましょう。
6つ目は「いびき体操」を行うという方法です。口の中の筋肉を鍛え、気道をふさがないようにするためです。離婚に至る前に6つの改善法を駆使し、お互いのストレスを減らすよう努めたほうが良いのでしょう。
まとめ
今回はいびきと離婚のかかわりについてまとめました。いびきだけで離婚することはできませんが、夫婦関係が悪化し協議離婚に至る原因となるかもしれません。いびきは生活習慣や生理現象と思われがちですが、本人の努力により改善することが可能です。いびきをかかなくなれば、自分のパートナーとの関係が改善するだけではなく、本人の睡眠の質も向上するので良いことの方が多いでしょう。