離婚問題は女性弁護士と男性弁護士どちらがよい?
夫や妻と離婚をする際、状況によっては弁護士を立てて協議することもあるでしょう。弁護士と一口にいっても特徴は人によってさまざまです。とくに女性弁護士と男性弁護士とでは離婚問題に対する考え方や、仕事の進め方なども異なってきます。今回は、離婚問題に関する相談は女性弁護士と男性弁護士のどちらがよいのかについて解説しましょう。
女性弁護士を選ぶメリット
まずは女性弁護士を選ぶメリットについてです。依頼者が女性だった場合、女性が置かれた状況や心境に対して深い理解を示してくれるでしょう。離婚の中には男性や女性といった、性別特有の特性が要因となることも多いものです。
そのため、女性弁護士なら女性依頼者の不安や悲しみ、辛さなどを理解してもらえるかもしれません。またDVのことや性のことなど、相談内容によっては男性弁護士に話しにくいようなこともあるでしょう。「同じ女性なので理解をしてくれるだろう」と安心感をもち、話しにくいこともスムーズに話せるメリットがあります。
女性弁護士を選ぶデメリット
気持ちに共感してくれやすいメリットがある反面、感情移入してしまって感情的になるデメリットは考えられます。もちろん女性弁護士だからといって必ず当てはまるわけではありませんが、一般的に女性は男性よりも感情で物事を判断したり、行動したりする傾向が高いためです。
たとえば男性が依頼者となるケースで、男性と女性といった性特性による離婚の場合、依頼者に共感できず口論になってしまう状況も考えられるでしょう。また女性依頼者の場合は弁護士と話しが盛り上がり過ぎてしまい、いつまで経っても問題解決に向けた建設的な動きを得られない可能性も生じます。
男性弁護士を選ぶメリット
続いては男性弁護士を選ぶメリットです。一般的に男性は女性と比べて冷静に物事を分析し、優先順位を立てながら問題解決に向けて動きます。男性弁護士も同じです。離婚と一口にいっても、ケースによっては慰謝料や子どもの親権、養育費などさまざまな問題が複雑に絡み合っていることもあるでしょう。男性弁護士なら複雑な問題を冷静に分析して、優先順位を立てながら全体の問題解決に動いてくれます。
また、2021年時点において日本で働いている弁護士の8割近くは男性です。そのため、あらかじめ男性弁護士に依頼をすると考えておけば、選択肢の幅が広がります。事務所の場所や費用、実績、人柄など、さまざまな観点から希望する弁護士を選べるようになるでしょう。
男性弁護士を選ぶデメリット
男性弁護士のデメリットは、依頼者の気持ちに強く共感してもらいにくいことです。女性弁護士と違って依頼者の心情を大きく察知したり、共感を示したりすることが全体的な傾向として少ないため、依頼者にとっては「私のことを全然理解してくれない」と感じてしまうかもしれません。
とくに女性の場合は具体的な問題解決よりも、まずは自分の辛い気持ちや悲しい気持ちを吐き出して、弁護士に理解してもらいたい思いがあります。そのため、ケースによっては男性弁護士の事務的な対応にイライラすることも考えられるでしょう。また先に述べたように男性弁護士の割合が多いことから、事務所選びで迷ってしまうデメリットもあるでしょう。
失敗しない弁護士の選び方
女性弁護士と男性弁護士それぞれに、ある程度共通するメリットとデメリットがあります。しかし同じ性別の弁護士であっても、人柄や能力は一人ひとり異なるものでしょう。もっとも大切なのは、自分の状況や性格に合った弁護士を見つけられるかどうかです。最後に失敗しない弁護士の選び方を紹介しましょう。
■問題解決の見通しに対しての説明がわかりやすいかどうか
まずは、問題解決の見通しに対しての説明がわかりやすいかどうかです。弁護士によっては「絶対に大丈夫」「慰謝料は取れるから安心してください」などと口にすることもあるでしょう。しかし、どのような事柄にも絶対はありません。質の高い弁護士は問題解決に向けて、どのような争点があり、どのような結果が予想されるのかをわかりやすく説明してくれます。
■しっかりコミュニケーションを取ってくれるかどうか
2つ目はしっかりとコミュニケーションを取ってくれるかどうかです。離婚問題を解決するためには、依頼者と弁護士が二人三脚で協力しなければいけません。「なかなか連絡が取れない」「話したことが伝わっていない」など、コミュニケーションが上手く取れない場合は不安が残ってしまうでしょう。
■複数の弁護士を比べてみる
弁護士は複数比較して検討することがおすすめです。実際に事務所へ足を運んで、直接弁護士と顔を合わせて話しをしてみましょう。いくつかの事務所を比べてみることで、自分にピッタリ合った法律事務所を見つけられるはずです。
女性弁護士と男性弁護士は上記で解説したように、それぞれにある一定の特徴があります。ただあくまでも一般的な特徴であって、細かい部分は個々の弁護士によってさまざまです。大切なのは弁護士との相性といえます。相性がピッタリ合った弁護士に依頼することで、離婚問題解決に向けてスムーズに動けるようになるでしょう。