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勘違いしてない?「女性は離婚しても慰謝料がもらえる」は大間違い!

公開日:2022/02/01   最終更新日:2022/02/09

離婚したら女性は慰謝料をもらえる、そんなふうに勘違いしている人も多いのではないでしょうか。自分よりも収入が少ない、あるいは無収入の妻に対し夫が慰謝料を払うことが常識だと思っているのなら、それは大きな間違いです。慰謝料とはどういった意味のお金なのか、どのようなケースで支払うものなのか、詳しく解説します。

慰謝料に関して勘違いしている女性は少なくない

昔は離婚の原因が夫側にあることが多く、専業主婦の妻も多かったことから、離婚して慰謝料を払うのは夫である男性のほうだというイメージがあるようです。しかし、実際は男性だからという理由で慰謝料を払うのではなく、慰謝料を払わされるだけの理由がある方に、慰謝料が請求されるのです。

■ 離婚の慰謝料とは?

離婚する際に、配偶者から受けた精神的・身体的苦痛に対し、償う意味で払われるのが慰謝料。慰謝料が支払われるのは離婚の原因が一方にある場合で、その原因は次のようなものがあります。

・配偶者による不貞行為

・配偶者による暴力

この他にも、個別の事情により慰謝料を支払うことが認められますが、いずれも慰謝料を請求できるのは、配偶者に「有責行為」がある場合になります。

■ 有責行為とは?

離婚の原因となった配偶者の行為で、具体的には暴力行為、虐待、不貞行為、悪意の遺棄などがあるようです。このような行為により、精神的な苦痛を受けたとして他方の配偶者は慰謝料を請求できます。

慰謝料は不貞行をした側が支払うもの

慰謝料は男性が払うもの、そんな法律はどこにもありません。有責行為があったほうに慰謝料を請求できるため、男性でも女性でも間違った行為をしたほうが支払うことになるでしょう。

慰謝料請求の中でもっとも多いものは、配偶者の不貞行為です。不貞行為とは、配偶者がありながら、他者と不倫関係になり肉体関係を持ったということなのですが、この肉体関係があったかどうかはとても重要です。不倫ではあるけれど、食事に行ったりデートをしたりする程度で、男女の関係になっていなければ「不貞行為」だとはいえません。

■ 慰謝料を請求されても支払わなくていい?

浮気・不倫をしたということで、配偶者が慰謝料を請求しても、支払いが認められない場合もあります。それは、不貞行為があったという証拠がない場合です。慰謝料は、配偶者や不倫相手に直接請求しても払ってくれることはほぼないので、裁判に持ち込まれることが多いです。

裁判では、不貞行為があったという証拠、肉体関係があったことが認められるものがなければ、慰謝料の支払いを命ずることはありません。逆に、本人がどう言い逃れをしても、肉体関係があったという証拠があれば、慰謝料を支払う必要があるということです。

■ 不貞行為の証拠とは?

不貞行為=肉体関係だといわれても、そのような証拠を提出することは可能なのかと疑問に思うかもしれません。確かに、その現場を写真に撮るというような、ドラマのような行動は一般人には難しいはずです。

直接現場の写真を撮影できれば間違いありませんが、そんなことをしなくても、不倫関係の2人がラブホテルに出入りしているシーンを撮影した写真でもOKです。ただし、複数回分の撮影が必要だったり、写真に日時が入っていたりするなど連続性が認められることが重要となります。

また、不倫相手と肉体関係にあることを認めるような内容の、会話を録音したテープも証拠になります。メールのやりとりなども、具体的な内容なら裁判で配偶者に不貞の事実を認めさせるカギとなるので、プリントアウトして裁判や調停の際に提出しましょう。

■ 不貞行為を行っているのに慰謝料請求?

女性は離婚する際に慰謝料をもらえる、そんな間違った思い込みで後悔している女性もいるといいます。自らの不倫が夫にバレてしまい、夫と離婚か復縁か話し合いをしたところで、離婚なら自分に慰謝料が請求されると知りました。

自分がもらえるほうだと思い込んでいたため、当然自分は払う必要がないと突っぱねます。しかし、調べたり相談したりした結果から、自分に支払う義務があると判明し、慌てて復縁を提案したものの夫の気持ちが変わることはありませんでした。慰謝料は不貞した側が払うもの、これを知っていれば今彼女は苦労せずに済んだはずです。

不貞行為の慰謝料の相場はいくら?

不貞行為が原因で慰謝料を請求する場合、あるいは請求される場合、相場はいくらくらいなのでしょうか?自分が受けた精神的な苦痛に見合った額、できる限り高額請求したいと思うかもしれませんが、法的な相場では50万円~300万円程度だといわれています。

有名芸能人夫婦が離婚する際に、慰謝料の金額がどの程度なのかワイドショーなどで話題になることもあります。番組に弁護士など法律に詳しい人が出演していると、慰謝料を芸能人にしては少ない金額だと推測するので、意外だなと思った人も多いのではないでしょうか。

もちろん、裁判ではなくお互いの話し合いで慰謝料の金額を決める芸能人も多いうえ、そのような場合はもっと大きな金額になっているようです。お金持ちの芸能人ですら、50万円~300万円が相場のため、一般人ならそれ以上の金額を請求されても、その金額を支払う必要はなさそうです。

■ 必ずしも法的な相場に従う必要はない

慰謝料の金額については、双方が話し合いで合意すれば相場とかけ離れていても構わないでしょう。事情によって相場よりも高くなったり、安くなったりするケースもあります。子どもの有無、いるとしたらその人数や年齢、不倫の期間の長さや夫婦の婚姻期間の長さなども考慮します。

 

もしあなたが不貞行為を行い、配偶者から慰謝料を請求されたら、状況によっては相場よりも高い金額請求されるかもしれません。もちろん、男性でも女性であっても同様に、不貞行為をした側が慰謝料を支払う必要があるので、勘違いしないように注意してください。

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