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婿養子が離婚するときの必要な手続きとは?気をつけるポイントを解説

公開日:2022/07/15  最終更新日:2022/07/19


家族にはさまざまなかたちがあり、婿養子として結婚をしていた方が、離婚という選択をする場合も当然あるでしょう。しかし婿養子が離婚をする場合は、通常の離婚の手続きだけでは養子縁組を解消することはできません。この記事では、婿養子が離婚する際に必要となる手続きや知っておきたいポイントについて解説します。

そもそも婿養子とは

そもそも婿養子とは、どのような状態なのでしょうか。結婚の際に妻の姓を選択したというだけでは婿養子には該当しません。まずは婿養子について正しく把握しておきましょう。

■妻の親と養子縁組をする

婿養子とは、妻となる女性と婚姻し、妻の親と養子縁組を行った男性のことを指します。一般的には、婿養子というと結婚時に妻の姓を選択し、妻の親と同居をしている男性をイメージしがちですが、妻の親と養子縁組を行っていない限り、正確には婿養子とはいえないのです。

■養親の財産を相続できる

養子縁組をおこなっている婿養子と妻の親は、養子と養親の関係になります。したがって、妻の親が亡くなった場合には、婿養子は妻と同じ立場で養親の財産を相続することができます。婿養子になった場合でも、実の親との親子関係が消滅するわけではないため、婿養子は自分の親と妻の親双方について、相続の権利を有しているのです。

婿養子が離婚するときの必要な手続き

続いて、婿養子が離婚する場合に必要となる手続きについて見ていきましょう。離婚の手続きだけでは妻の親との養子縁組は解消されないため、婿養子が離婚する際は、離婚の手続きに加えて離縁の手続きをする必要があります。

■離縁の手続き

妻の親との養子縁組を解消するために行うのが離縁の手続きです。具体的には、市区町村の戸籍住民課などに養子離縁届を提出します。養子縁組の解消について当事者間で話がまとまらない場合は、家庭裁判所に離縁調停を申し立てることも可能です。

■離婚の手続き

夫婦がともに離婚に同意している場合は、市区町村の戸籍住民課などに離婚届を提出することで離婚が成立します。離縁の場合と同様に、当事者間で結着しない場合は家庭裁判所に調停を申し立てて解決を図ります。

婿養子が離婚するときに気をつけるポイント

次に、婿養子が離婚する場合に気をつけておきたいポイントを3つ紹介しましょう。

■離婚より離縁の手続きを先に行う

婿養子が離婚する場合は離縁の手続きと離婚の手続きの2つが必要になりますが、先に離縁の手続きを行ったほうがよいでしょう。当事者間で納得できている場合は問題ないのですが、裁判所での調停になった場合は、法律で定められた離縁事由に該当しなければ離縁が認められません。離婚成立後も養子縁組が一定期間継続していたケースで、離縁を認められなかった特殊な判例があるため、離婚と同時もしくは離婚より前に離縁を成立させておくことを意識しましょう。

■養親の財産は相続できなくなる

婿養子は、養子縁組により養親である妻の親の財産を相続する権利を有していますが、離縁により相続権を失い、妻の親が亡くなってもその財産を相続することはできなくなります。

■離縁しても財産分与は受けられない

通常、離婚する際には、婚姻期間中に築いた財産を夫婦それぞれに分配する財産分与が行われます。しかし養子縁組の場合は、離縁をしても財産分与は行われず、どんなに長期間養子縁組をしていたとしても離縁の際に財産分与を受けることはできません。

婿養子が離婚した後の戸籍や苗字はどうなる?

最後に、婿養子が離婚した場合に戸籍や苗字はどうなるのかについて触れておきましょう。

■戸籍や苗字は旧姓に戻る

婿養子が離婚すると、戸籍や苗字は基本的に旧姓に戻ります。離婚後も日常的に使用していた苗字を使用したいというケースは意外と多く、その場合には離婚から3か月以内に“離婚の際に称していた氏を称する届”を提出すれば、使用していた妻の苗字をそのまま使用することができます。また、離婚後に新しい戸籍を編製することも可能です。

■子どもの戸籍や苗字は変わらない

婿養子は離婚すると基本的に旧姓に戻りますが、子どもの苗字や戸籍は夫婦どちらが親権を持つことになったとしても離婚前と変わりません。そのため、夫側が親権を持つ場合には、基本的に旧姓に戻ることとなる父親と子どもの苗字が異なってしまうことになります。裁判所に子の氏の変更許可を申し立てれば、子どもが父親と同じ苗字を使うことができます。

 

婿養子が離婚するためには、一般的な離婚の手続きに加えて養子縁組を解消する離縁の手続きが必要です。当事者間でよく話し合うことが大切ですが、婿養子という立場上、妻の両親にうまく主張を伝えるのが難しいと感じることもあるかもしれません。そういった場合は、離婚を専門としている弁護士に相談してみることも有効でしょう。弁護士は婿養子である相談者の代理となって離婚や離縁の交渉を行うことができるので、円満な解決が期待できます。

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