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【熟年離婚】40~50代で離婚したら?離婚前に考えるべきこと

公開日:2021/11/01  最終更新日:2021/10/27


子育てが終わったことをきっかけに、離婚を決意する人は少なくありません。これまでに起きた理不尽なできごとを考えると我慢も限界という人もいるでしょう。しかし、焦りは禁物です。熟年離婚の場合、考えるべきことが多々あるので、事前に自分の状況を整理していく作業が必要です。そこで、離婚前に考えるべき4つのポイントを紹介します。

お金・財産

まずはお互いの「お金・財産」について考えてみましょう。貯金は、「独身時の貯金」と「結婚後の貯金」と明確な区分けが必要です。後者については、民法768条1項に、『協議上の離婚をした一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる』という法律があります。

離婚後は、女性・男性に関わらず財産分与の請求ができます。「私の稼ぎだけど口座の名義が夫の名前になっている…」と悩む必要はありません。通帳名義に関わらず分与対象になります。では、「財産分与」にはどのような内訳があるのでしょうか。解説していきます。

「財産分与」とはなに?

財産分与の対象は、「夫婦で共同して形成してきた財産」の分割を指します。しかし、「財産分与」といっても内訳は3つあります。夫婦が結婚してから積み上げた財産を分ける「清算的財産分与」、離婚することで一方の生活が厳しくなることを経済的に支えるための「扶養的財産分与」、相手の配偶者の有責行為のために離婚することになった場合に求めることができる「慰謝料的財産分与」です。この3つに自分が該当するか考えましょう。

協議できない場合はどうすればいい?

お互いが納得できていない場合、または協議ができないときは、当事者は家庭裁判所に対して協議に代わる裁判を行うことができます(民法768条2項)。ただし、離婚後2年以内という決まりがあります。いざ離婚となったときに財産分与でもめないよう、第三者の冷静な意見を交えながらお金のことを相談しましょう。

住まいなどの資産

夫婦で共同して形成してきた財産は分割できると紹介しました。しかし、「持ち家・車・証券・退職金」などの2人で共有してきた資産は分けられるでしょうか?

資産についても分与請求の対象になる

資産についても、名義に基づいたものではなく、実質的な判断を基に考えるとよいでしょう。つまり、2人で共有してきた資産「持ち家・車・証券・退職金など」は、分与請求の対象になります。ただし、一方が単独で有する財産について「特有財産分与」も法律で定められているので注意は必要です。特有財産分与の詳細は、次に説明します。

「特有財産分与」とはなに?

民法762条1項『夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産とする』という法律に記載がありますが、特有財産とは、結婚前に貯蓄してきたお金など、「自己の名で得た財産」のことをいいます。また、結婚前後に関わらず、相続・贈与された財産についても特有財産分与になります。

どちらか明らかでない資産は共有のものになる

「もう何十年前のもので、どちらの資産かわからない」ものも、出てくると思います。夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、共有のものと推定されます(同条2項)。

ローンなどマイナス資産も分与の対象になる

ここで注意しておきたいのが、「ローンなどマイナス資産も分与の対象になる」ことです。基本は半分ずつの分与になりますが、住宅ローンを支払いながら今の家に住み続けたいという人も多く、一方が払い続けるかわりに相当する金銭の支払いをすることもあります。資産の分配方法は事前の話し合いをしっかりしましょう。

離婚後の生活をどうするか

離婚後の人生に対してのビジョンがどのくらいできているかで、今後を左右してきます。「もう離婚する!」と気持ちだけ焦らず、まずは落ち着くことが大切です。離婚後、「どういうやって生計を立てていくのか」「自分は何をしていきたいか」具体的なビジョンを考え、計画していきましょう。

離婚後しばらくの間、必要な生活費を確保する

離婚後、引っ越し費用、新しい家の敷金・礼金、家具の調達などの費用が必要になります。また、精神的にもある程度のお金に余裕がもてるように準備しておきましょう。

離婚後に月々かかる生活費や収入を考える

専業主婦(夫)であった場合は、経済的に自立して生活していくことになるので、就職先を見つけて収入を確保することが大切です。また、子どもの親権者となる場合は、保育園と幼稚園の預け先も考える必要がありますし、養育費も一緒に考えておきましょう。困窮に陥ってしまう可能性がある場合、その生計を補助する「扶養的財産分与」が請求できます。扶養的財産分与とは、離婚後も相手を扶養するため、一定額を定期的に支払う仕組みです。それは、離婚時に夫婦の片方が病気で稼ぐことが難しいときや高齢だった場合にも望めるようです。

各種保険や年金は?

生命保険について

生命保険の受取人を双方にしている場合は、離婚後の受け取りを誰にするのか決めましょう。契約者と被保険者が同じであれば、受取人の変更手続きは、新たな受取人の署名・捺印は必要ありませんが、たとえば契約者が夫で被保険者が妻、離婚後は受取人を子どもに変更したいという場合には、被保険者の同意だけではなく、「新たな受取人の署名・捺印」が必要になります。事前に保険会社へ確認しておきましょう。

健康保険・年金などについて

夫の扶養家族として健康保険に加入していたのであれば、離婚時には保険資格を喪失することになります。次に入る保険が「国民健康保険」なのか、職場で「社会保険」に加入できるのか、調べておきましょう。また、年金についても、婚姻期間中に第3号被保険者であった場合には、第1号被保険者への変更手続きは必要になりますので、事前に段取りをしておくことが必要です。

まとめ

財産・住まい・離婚後の生活・保険や年金。離婚に際して事前に知っておきたい4つのポイントを紹介しました。そのなかでも一番大切なのは「お金・財産」です。あとから金銭トラブルにならないように、事前にしっかり決めておきましょう。また、話し合いは当事者では冷静な判断が難しい場合もあるので、第三者の意見を入れることも必要です。まずは、離婚相談を得意とする弁護士を探して相談してみるのはいかがでしょうか。

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